ムービングモチベーターズでモチベーションを共有しよう
投稿日: 2018/06/21
マネジメント
あなたのチームのモチベーションを上げるための方法を知っていますか?
何がチームメンバーの重要なモチベーションか知っていますか?
「 ムービングモチベーターズ 」はモチベーションを可視化するためのワークショップです。
数分から数十分でできますので、ぜひやってみてください。
ムービングモチベーターズとは
ムービングモチベーターズは、 Management 3.0 のワークショップの一つです。
ある10個の内発的動機付けの中から、各人が順位付けをします。
その後、チームで選んだ動機付けの順位を発表するというワークショップです。
これによりメンバーのモチベーションの源を理解することができ、コミュニケーションの円滑化やチーム力向上につながります。
チームマネジメントをする上ではメンバーのことを知ろうとする試みは必須ですので、重要なマネジメントの一つと言えるでしょう。
創始者の Jurgen Appelo は10個の動機付けを決める際、Steven Reiss著の『16の基本的欲求』に基づいて決められています。
マズローの5段階欲求ではなくこちらを選んだ理由も 記事 がありましたので、そちらも読んでみると面白いかもしれません。
本当に欲しいものを知りなさい―究極の自分探しができる16の欲求プロフィール
単行本 - 2006/9
スティーブン リース (著), Steven Reiss (原著), 宮田 攝子 (翻訳)
角川書店
ペーパーバック - 2002/3/1
Steven Reiss
Berkley; Reprint版
ちなみに、このムービングモチベーターズは「モチベーションポーカー」という呼び方もあります。
実際に Googleでモチベーションポーカーを検索してみると、トランプのポーカーゲームの記事ばかりヒットしますので「ムービングモチベーターズ」で検索して色々調べてみることをお勧めします。
モチベーションのための10の動機付け
受容 | 私の周りの人が、私がやっていることや私らしさを認めてくれる |
---|---|
好奇心 | 調査したり、考えたりしたいことがたくさんある |
自由 | 私は自分自身の仕事と責任で他人から独立している |
地位 | 私の職位は、優れていて、いっしょに働いている人たちから認められている |
ゴール | 私の人生の目的が、私がしている仕事に反映されている |
名誉 | 私個人の価値が私の働き方に反映されていることを誇りに思う |
秩序 | 安定した環境のための十分な規則と方針がある |
熟達 | 私の仕事は難しいが、まだ能力の範囲内にある |
権力 | 私の周りに起きることを自分で左右できる裁量がある |
関係性 | 私は仕事でかかわる人々と良好な社会的つながりを持っている |
ワークショップの進め方
0. 事前準備
二人以上のチームで行ってください。
それ以外は特に決まったルールはなく、それぞれのチームや場合に応じて様々なやり方で試してみるよう勧められています。
コミュニケーションのやり方に正解はない感じでしょうか。
とはいえ、ゼロからは難しいと思いますので、一つの進め方を紹介します。
二人以上揃ったら、Management 3.0 のサイトから カード印刷用PDFをダウンロードして印刷をしてください。
印刷したら、 10個のカードになるよう切り分けましょう。
モチベーションの内容によって色付けされていますので、カラー印刷が分かりやすく好ましいです。
二人の場合は2セット用意しましょう。
1. テーマを決める
個人の趣味嗜好なのか、チームへの貢献度か、はたまた会社へのモチベーションか、それぞれ考え方は異なります。
最初にどのようなテーマにするか決めておきましょう。
チームの認識を合わせることが重要です。
2. モチベーションを選ぶ
事前に用意した10個のカードを並び替えて、 どの動機付けでモチベーションが上がるか順位付けを行います。
綿密に行うなら1位から10位までを出しますが、難しければ上位3位と下位3位を出しても良いでしょう。
3. 順位付けしたモチベーションを発表する
最後に、 順位付けしたモチベーションを全員に共有します。
なぜそれを選んだか理由も説明すると、より認識が共有できます。
一つ注意点としては、もしテーマが個人に対するものだとすると、ここで否定はしてはいけません。
重要なのは、相手の認識を知ることであり、仲間外れを探すことではありません。
相手への理解を深め、円滑なコミュニケーションを目指しましょう。
時間があれば、各人がモチベーションを選ぶのではなく、チームという人格になってみんなでモチベーションを考えてみるとより良いかもしれませんね。
ちなみに私のモチベーションは......
ちなみにですが、私のモチベーションも考えてみました。
いくつかのテーマでそれぞれ違ったものになったので面白いなと思います。
テーマ「プライベートの生き方」
- 自由
束縛されるのが嫌だ。他人に依存したくない。自立・独立したい。 - 好奇心
よく目移りする性格。熱しやすく冷めやすいので「思い立ったが吉日」な日々を送りたい。 - 関係性
狭く深い交友関係が好き。自分が信頼している人を裏切りたくない。
テーマ「会社に対してのモチベーション」
- 権力
会社の規模が大きくなり、発注者の立場が多くなったので。 - 自由
上司・部下・部署にとらわれない仕事ができているので。 - 熟達
現状はまだまだ物足りてないが、先進性ある技術を仕事にしたい。
ちょっとした考察
私自身、 振り返ってみて意外と気づけていなかった自分に気づくことができました。
もともとソロプレイが好きな人間。「自由」が好きなことを再確認しました。
公私ともに一貫して「ゴール」が後回しだったことが、今回分かりました。
小玉には興味あるけど、大玉には興味ない感じでしょうか。デカい夢がないつまらない人間なのかもしれません。
次回はまた時期をずらしてやってみようと思います。
もしかしたら価値観が変わっているかもしれませんし。
チームでこのワークショップをやるときは、 一回だけでなく定期的に振り替える場として活用すると良いかもしれませんね。
みなさんもぜひやってみて、良いチームマネジメントをお築きください。
本当に欲しいものを知りなさい―究極の自分探しができる16の欲求プロフィール
単行本 - 2006/9
スティーブン リース (著), Steven Reiss (原著), 宮田 攝子 (翻訳)
角川書店
ペーパーバック - 2002/3/1
Steven Reiss
Berkley; Reprint版